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書道室 に入るとそこには
一ノ瀬くんの姿しかなくて

「あ、はな」

「あれ?大ちゃんは?」

「あーなんかね。
作品作るとかなんとかで部屋から
出てこねぇ」

大ちゃんの部屋は
書道室に繋がっている
扉の向こうにあって
そこには
冷蔵庫もエアコンもソファーもテレビ
もある。
生活ができるものが揃ってるてか
生活してる。

「そっか~」

一ノ瀬くんがジッとこちらを見てから
また準備をし始めた。

私は疑問に思ったけど
私も準備をし始めた。

私は自分の席に座って
書き始めようとする時に
一ノ瀬くんが窓の外に手を
振っているのが見えて私の手が止まる

「誰に手振ってんの?」

「翔ちゃん」

私は椅子から立って窓の側にいく。
そしたら窓から見えたのは
走ってくる翔くんで

あ、そうだ!タオル返さないと!

私は席に戻ってリュックの中に
あるタオルを取り出した。

「あれ~はなは?」

「翔ちゃんはいっつもはなはなって
俺のことはどうでもいいのか⁉︎」

ひょこっと出ている翔くんの頭を
一ノ瀬くんが引っ張って怒ってる。

「翔くん!タオル!ちゃんと洗ったよ」

私は一ノ瀬くんの腕を引っ張って
翔くんの髪を離させた

「いやいや 引っ張っんなって!
余計痛かった てか抜けたろ⁈」

「翔くんが禿げても好きだよ♡」

「今日禿げへの第一歩を進んだけど。
よかったな 禿げても好きだって」

「やっぱり抜けたのか?!」

その質問には答えずに

「これで隠しなよ」

と借りてたタオルを翔くんの
頭に乗っけた。

そしたら笑って
そのタオルを両手で抑えながら
練習に戻っていく。

「練習がんばれ!!」

と叫ぶと振り返って

「おう!!」

と手を上げてから
また練習場に走って行った。
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