約束の果てに


学校に行くともう琉と蓮が来ていた

一緒にいる所は今まで何度も見てきたけど
今までとは何か様子が違った


上手く…いったんだな
正直動揺した
だけど上手くいって良かったなって今は少しだけど思えた


蓮が俺に気付いて心配そうな顔してる
ずっと一緒にいたからもうお前の事は分かってるよ…


直人「蓮、琉おはよ」


俺は精一杯笑って自分から声をかけた


蓮「おはよ。なお」


安心したのか少しはにかんだ笑顔で蓮も挨拶を返してくれた


昨日無理矢理な事したから嫌われたと少し心配したけど…逆だったな



琉「直人、手の紋章が消えかけてる
ちょっとこっち来いよ」


半ば強引に琉に連れてかれて俺は教室を出た


琉はいつもと変わんねぇな…


琉「毎回紋章を書くのは面倒だから霊が見える札を作った
これを持ってれば桜の事も見える」


お札…
俺の為にわざわざこれ作ったのかよ
やっぱり憎めない奴だな


琉「念のため悪霊避けのまじないもこめてある
破いたりしない限り使える」


直人「サンキュー琉。てかお前力上げたのか?」


前までそんな事出来なかったと思ったけど…


琉「まぁな。俺の目標は陸人さんみたいな凄い除霊師になることだからな
まだまだ足りないくらいだ」


すげぇな琉は…それは蓮の為になんだろうな…


直人「琉。お前蓮と付き合ってんのか」


琉「あぁ」


やっぱりか…聞きたかったけど聞きたくなかったな…



直人「そか…まぁ琉なら安心だな」



琉「蓮から聞いた。だからって避けんなよ
あいつ傷つくぞ」


そんなん知ってるよ…



琉「俺の事も避けんなよ
お前は大事な奴なんだからな」


琉の言葉に正直驚いた

大事な奴
そんな風に思われてたのかよ


何も言わねぇから
むしろ嫌われてる勢いだと思ったし…


それに…蓮と同じ事言うんだな
本当…お前等馬鹿だろ…


直人「当たり前だろ…」
< 102 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop