約束の果てに


慎悟「でもすごいショックでしたね」


直人「は?何が?」


俺が言うと和也も慎悟も驚いた表情で俺を見た


和也「もしかしてニュース見てねえのか?
千尋ちゃん死んだんだぞ」


ニュース!?
そういえばなんか言ってたような…


慎悟「よく直人さんと居ましたもんね
優しくていい人だったのに」


和也「直人の事好きだったのにな
急に引っ越したままだったもんな」


あの時の事は今でも後悔してる


千尋「引っ越し…っ…頭が…痛いっ…」



千尋の様子が…?

それに気付いた琉が和也達に怪しまれないように千尋を連れてそこから離れた


千尋…っ


千尋「いや…!」


直人「千尋!大丈夫か!?」


俺は和也達と少し話してから琉達の所に戻った

千尋は頭を抱えて苦しそうにしていた


琉「落ち着け三上!」


直人「琉!千尋どうしたんだよ!大丈夫なのかっ?」


琉「記憶が戻りそうなんだろ
けど様子が少し変だな。まるで反発してるみたいだ」



直人「反発…!?分かりやすく説明しろよっ」



琉「思い出したくないからこれだけ苦しんでるんだろ」


千尋が記憶を思い出したくない…!?


しばらくして千尋は落ちつきを取り戻した


琉「落ち着いたみたいだな」


直人「何か…思い出した?」



恐る恐る聞いてみる
けど千尋は首を横に振った



直人「そっか…」



琉「今日はもう辞めたほうがいいな
無理に思い出してもしょうがない

時間も時間だ。学校に戻るぞ
蓮達が待ってる」


そして俺達は来た道を戻った



千尋「…なおくんごめんね」


直人「千尋が謝る事じゃないだろ
俺の方こそごめんな。苦しかっただろ」



失った記憶
取り戻さなきゃなんねぇのに千尋には思い出したくない記憶…


俺のやってる事は正しいのかそれすら分かんなくなってきた…
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