約束の果てに
私達はただ空を下って行った
まさかこんなすぐにまた地上まで戻る事になるなんて…
琉に見つかったらきっと怒られちゃう
何やってんだ馬鹿って…
思い出すと笑っちゃうな…
愛美「桜さん?なんか楽しそうですね?」
桜「ちょっと思い出しちゃって…ほら着いたよ地上に」
愛美ちゃんはすぐに指輪を探し始めた
私もすぐに探した
地上に戻って来たって感情に浸ってる場合じゃない
早くしないと変な幽霊に絡まれるかもしれない
今は琉のお札も無いから急がなきゃ…
愛美「どこっ…お願いだから出てきてよ…!
優太に貰った大事な指輪なのに!あれだけは…っ」
愛美ちゃん…
おじいさんが言ってたのはこの辺りのはず…一体どこにいったの…
辺りをキョロキョロ見回すと木の上で何かが光った
あれってもしかして…!
桜「あったよ愛美ちゃん!これじゃない!?」
私は木の上で取った指輪を愛美ちゃんに見せた
見た瞬間愛美ちゃんの表情はパァッと明るくなった
愛美「これです!桜さんありがとう!!良かった…!」
私もホッと肩をおろした
愛美ちゃんは泣きながら指輪を大事そうに握りしめていた
桜「大事な指輪が見つかって良かったね
じゃあ帰ろっか」
愛美「はいっ」
愛美ちゃんに会ってからずっと悲しそうな表情しか見てなかったけど…
笑顔がとってもよく似合う子だなぁ…
そうして私達はバレる事もなく無事に天国に戻って来た
そして私と愛美ちゃんはすっかり仲良くなってしまった
愛美ちゃんもそうだけど蓮も恋をしてる子はとっても幸せそう
羨ましいな…私も恋くらいしておけば良かった
『………あれ…?桜!?』
桜「凜(りん)ちゃん!?」
この男の子との出逢いはまた別のお話し…
*番外編③ 捜し物 おわり*