約束の果てに

蓮「あ、見て見て桜!あの桜の木も散ってきてる!」


家路の途中にひときわ大きい桜の木がある


桜「ほんとだ。蓮はほんとにあの桜の木が好きだよね」



蓮「だって桜との思い出の木だもん!
でも…寂しいなぁせっかく咲いたのにー」



桜「また来年咲くよ
そしたら一緒に見に行こうね」



蓮「わーい♪来年まで楽しみが出来た!
絶対だからね!桜お姉ちゃん大好きっ」



桜「もう調子いいんだから…
ちゃんと前向かないと危ないよ」



蓮「平気だよー」



私は嬉しくて前を見ず後ろ向きで歩いていた



桜の言葉が嬉しくて浮かれていた私は後ろから近付いてる車に気づかなかった



――キキッ――――…



桜「危ない蓮!!!」




――――ドンッ…



蓮「――…いたた…ビックリした…桜…?」



私の目に映った光景は電柱にぶつかって前の方がぐしゃぐしゃになった車と大量の血を流してる桜の姿だった



蓮「…なにこれ…桜……ねえ返事してよ!桜!!」



――――ピーポーピーポー…



その後、桜はすぐに病院に運ばれた



――居眠り運転だったらしい
私をかばって桜は事故にあってしまった



体の…震えが止まらなかった


お願い…死なないで…
私の…たった1人のお姉ちゃんなの…

来年も桜を見ようって約束したの

お願い…神様…居るなら桜を助けて……


赤く光る"手術中"の文字だけが目に焼き付いていた



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