約束の果てに
――チュンチュン…
蓮「―…朝…」
鳥のさえずりが聞こえる
朝がもう来てしまった…
学校…行きたくない…
蓮「………桜…」
私は携帯を取り出した
プルルル―…ピッ
蓮「…琉?蓮です」
琉「何か用か?」
蓮「今日…学校休むね…」
琉「蓮お前それ…」
蓮「お願い」
今は…誰にも会いたくないから…
琉「…分かった。何かあったら電話しろ」
蓮「ありがとう…」
電話を終えた後私は着替えて静かに家を出た
……だいぶ風が暖かくなった
学校を休んで最初に来たのは桜の木
蓮「前より蕾が膨らんでる…」
ずっと桜と一緒に見てきた大事な桜の木
悲しい事も辛い事も嬉しい事も2人でここで過ごした
時には一緒に泣いたりした
蓮「…………」
次に向かったのが
海の見える小さな丘
今日も海が綺麗に見える
蓮「……………」
私は桜の木を後にして次の場所へ向かった
久しぶりに来たな…
ここは桜と一緒に見つけた私達の秘密の場所
2人で野良猫の後を着いていったんだよね
ここから海に沈む夕日も満天の星空も何度も眺めた
凄く綺麗だったのを覚えてる