約束の果てに
昼休み――…
直人「だから琉は今日休みなわけか…
連絡しても繋がらねーし」
私もメールしたけど返信ないし…
蓮「あんな琉初めて見た……
私いつも琉に助けて貰ってばかりだから
なにか…力になりたい」
直人「そっか…今までの女子はめんどくさがって皆逃げたってのに蓮は優しいな」
蓮「そんな…なおだって優しいじゃん」
直人「俺は――…まぁいいや話戻すぞ」
……?何で話やめたんだろ…
直人「つっても俺もそんなに知らないんだよ
琉もああゆう性格だから自分からは全く話さねーし
俺は華さんから聞いたんだ」
蓮「華さん?」
直人「あぁ…蓮はまだ会ってないのか
あの寺の息子の陸人(りくと)さんの奥さん」
そうなんだ…そんな事も知らなかった…
直人「…琉が3歳の時、寺の前に捨てられてた琉を華さん達が助けたんだ」
蓮「え?捨てられた?」
桜「琉はあのお寺の子じゃなかったの!?」
私も桜も驚きを隠せなかった
直人「スーツケースに入ってたらしい
華さん達が見つけた時、琉は凄く衰弱していたらしい」
桜「――…酷すぎる」
蓮「どうしてそんな事…」
直人「…元々あの母親ほとんど家留守にしてたらしくて…多分琉が邪魔だったんだろ」
私の目からは今にも涙がこぼれ落ちそうだった
琉はずっと苦しんでたの?
私、琉の事何も知らなかった
直人「俺が知ってるのはそれくらいだ
後は蓮次第だ」