約束の果てに
琉「…ここだ」
琉は一件の家の前で足を止めた
ここが真衣さんの…琉のお母さんの家…
直人「華さんが言ってた琉の実の母親…か
琉お前……」
琉「ー…ごほっ…」
桜「琉っ落ち着いて!」
直人「琉っ」
蓮「―――…」
こんな琉、初めて見る
それだけ琉には辛くて苦しい過去…
でもこのままじゃずっと琉は苦しむ事になる
蓮「…琉、大丈夫私がいるよ?」
琉には何度も助けられた
だから今度は私が助けたい
蓮「私が居るよ…大丈夫
怖い事なんて何も無いから…」
桜(…蓮……あなた…)
直人「――――……」
琉は1人じゃない
私も桜となおも居る。だから…伝わって
琉 「…馬鹿の癖に……って俺のほうか」
さっきまでうつ向いてた琉が顔をあげた
琉「さんきゅー…蓮」
少しだけ笑みを浮かべて私の頭をひと撫でした
………何だろうこの気持ち…
普段あんまり笑ったりしない琉だからその笑顔が自分に向けられるのがすごく嬉しいって思うの…
あぁ…そっか私本当に琉が好きなんだ…
今気づくなんて……
直人「琉…大丈夫そうだな」
琉「あぁ…悪い」
直人「なら押すぞ」
なおがインターフォンに手をかけた
その時だった
「…………琉…?もしかして琉なの?」
その場に居た全員が息を飲んだ
琉「―――母さん…」