約束の果てに

しばらく沈黙した後、沈黙を破ったのは琉だった


琉「俺はずっと…あんたを恨んできた
だけど今は聞きたい
なんで俺を捨てたんだよ」


真衣「やっぱりその事…あんたの事だからいつか来るんじゃないかって思ってたけど本当に来るとはね…」


直人「俺達は華さんから話を聞いて大体の事情は知ってます
でも琉はあんたから聞きたいんだ」


真衣「華から…?そう…」


桜「…ねぇ蓮少し様子が変よ
前はこんな表情しなかったのに…」


私もそう思う
なんだか今の真衣さんはどこか悲しそう…



蓮「私も話は聞きました
同じクラスだった佐久間圭人さんとの子が琉なんですよね?」



真衣「――…やっぱり華はそう思ってたの…
確かに圭人とは付き合ってた
だけど琉は私と圭人との子じゃないのよ」



――――えっ…?


桜「どうゆう事っ…この人何を言ってるの!?」



蓮「佐久間さんとの子じゃないって…」


待って…頭が混乱する
華さんが嘘を言ってたって事?
でもあの時の華さんの様子から嘘なんてない…

でも真衣さんも嘘を言ってるようには見えない
なら琉は本当は誰との子なの…?



バンっ


琉の机を叩く音にびっくりした


琉「ふざけんなよっ
そいつとの子じゃないって言うなら本当は誰との子なんだよ俺は!はっきり答えろ!!」



直人「琉、落ち着け」


なおに言われて琉は少し冷静さを取り戻した


琉がああ言うのも無理ないよ…
一番辛いのは琉なんだから…



真衣「…今さら隠しても意味ないから言うけど琉は圭人との子じゃない
本当は元彼との子が琉なの」
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