院内恋愛(旧:恋の階段*タイトル変更しました)
週末を幾度か積み重ね、梅雨が明け、夏本番となった。

もう少しで夜勤にいかなければならない、日曜の午後。どこかに出かけるには時間が足りなくて、まったり過ごす時間。嫌いじゃないけど、仕事が土日休みならなと、むなしさもどこかにある。

ふと、思いついたように、蒼介が声をかけてきた。

「真美、夏休みはどうするの?何日とれるの?」

「いちお、3日だけど…。-蒼介は一週間?」

「あー、平日5日。予定合わせてどこか行くか?」

うれしい!!けど…

「夏休み取れるか分からない。買取になるかもって話があるし。」

「は??」

「人がいなすぎて、というか、夜勤のリーダーできるスタッフがいないから…」

尻すぼみになる言葉。仕事は好きだけど、やりがいはあるけど、私だって夏休みくらいとりたい。でも、現実的に厳しい。

「最近、夜の女になりつつあるし。」

声音を明るくして言ってみた。夜勤専従の職員な訳ではないのに、夜勤が多くなっていて、蒼介との時間のずれも増えている。

「無理するなよ。」

どうすることもできない私に、今一番ベストな言葉をありがとう。
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