*完結* 星野と高瀬のばあい
腹が減っては潮干狩りはできぬ、と駅に到着した高瀬は昼食を提案した。
ちょうどそんな時間帯だ。

えーと、たしかこっちだよな、駅の地図で位置関係を確認してから、歩き出す。

「ネットで見たら、よさげなお店があった」とのことだ。

しおさとしては、空腹が満たせればなんでもいい。


「あった、たぶんココ」
ほどなくして高瀬が足を止めて指さしたのは、ウッドデッキが目をひく店だった。
洗練されたカントリー調といった風情だ。

アメリカに本店があるパイの専門店だって。日本じゃここでしか食べられないらしいよ。
高瀬が説明する。

「へー」
なるほど香ばしいにおいが漂ってくる。
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