*完結* 星野と高瀬のばあい
“背がすらっと高くて風采がよくて、服装とか髪型とか凝って” るというA男。

その服の中には、自分の母親がプレゼントしている、もとい貢いでいるものもあるんだろう。

汀を買い物につきあわせるようになったから、相手は背が高い男なんだろうとは察しがついた。


自分の不倫相手に貢ぐ服を見立てるのに、自分の息子を使う。
そんな女が自分の母親で、それにつき合っているのが自分の弟だ。

“公私混同の気がある” と職場で言われているからには、母親とA男の関係に勘づいている人もいるだろう。

自己愛が強く、他者の痛みにはとことん無神経な者同士。
お似合いの二人。


A男氏は閑職に飛ばされたが、まだ関係は続いているみたいだ。
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