*完結* 星野と高瀬のばあい
第四章/そうして応用編
*   *   *


海辺は紫外線が強い、というのは定説だ。

小学校、中学校と臨海学校とやらで、水ぶくれができるほどの日焼けをこしらえて、身をもってそれが事実だと知った。
なんで海辺だと紫外線が強くなるかは、説明できないけど。太陽が場所を選ぶとも思えないし。


南半球オーストラリア大陸に住む白人は、皮膚がんの発症率が高いという。
アイノコながら、直射日光は非常に苦手であり、やっぱり緯度の高い地域に適応している人種なんだと痛感する。


膝にのせたリュックをのぞいて、内ポケットにサングラスが入っていることを確認する。

「だいじょぶだよ、俺も持ってきたから」

隣の高瀬から声がかかる。

「これがないと、目あけてらんない」
ぶつぶつつぶやく。
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