~You Are My Sunshine~
▷バイトちゃん
ヒロが叫んだ3秒後くらいに、おばあちゃんの孫がヒロの顔を見て言った。


「あっ」


「何だよ、急にデカイ声出して」


「この子だよ、俺が言ってたの!」


「は???」


「この前話したじゃん!竹下書店の!」


「…おー!この子だったんだ!(笑)」


「…あの…?」


「あっ、自己紹介遅れました!相原ヒロです!よろしく!」


「近藤朝日です!よろしくお願いします!」


「朝日ちゃんさ、竹下書店でバイトしてるよね?」


「はい!夏休みの間だけの予定なんですけど」


「そっかぁ!…」



すると、レジの後ろのドアが開いた。


「ただいまぁ」


「あっ、おばあちゃんおかえり!どうだった?」


「大したことなかったよ(笑)あら!常連さんと…お友達さん、いらっしゃい!」


「どうも、初めまして!」


「どうも(笑)おばあちゃん、お腹大丈夫?」


「うん、お薬も貰ってきたから。そう言えば朝日、お昼は?言ってた時間より1時間くらい経っちゃって、ごめんね?」


食べてないけど、大丈夫だよ!わたしどっかで食べてくるし!」


「あのー…」


「はい?」


「良かったら、俺と直樹と飯食いに行かない?」




今になって思う。

ヒロのこの一言がなかったら、俺ら今頃何してるんだろう?

でもさ、前も今も…


朝日が居ない日々なんて、


考えられない。
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