~You Are My Sunshine~
▶︎電話
「ここでは全部聞けないから、電話かメールして」



俺はそう言うと、レジにあった広告の裏に、電話番号とLIMEのIDを残して帰った。


その夜、早速電話がかかってきた。



”もしもし”


”朝日です、竹下書店の”


”おー!朝日ちゃん、こんばんは(笑)”


”こんばんは!ごめんなさい、じゃなくて、ご、ごめんね、急に電話なんて…LIMEが何か分からなくて…”


”そうだったんだ(笑)LIMEでも電話でも、俺はどっちでもいいけどさ…最近なんかあった?”


”わたしね、今まで男友達できた事なくて…”


”そっか、じゃあナオと俺が、1番2番って感じか”


”そう、だからね、分からないの…”


”何が?”


”…ヒロくんは…仲いい女友達と…抱き合ったりする?”


”抱き合う!?(笑)うーん…ハグとかはするけど、それは抱き合うのとはちょっと違うし”


”ハグ…”


”なんて言うんだろう…アメリカンって言うか、仲いい友達同士でしかしないのが、ハグかな!言い方の問題だと思うけど、ハグはちょい軽い感じがするよね”


”そっか…”


”ナオが誰かとハグしてた?”


”えっ、いやっ、あの、友達が…”


”ははは…朝日ちゃん嘘つくの下手だね(笑)でもまぁ…その彼、深い意味でハグしたわけじゃないと思うよ?”


”そ、そうかな…?”


”友達としてだと思うよ!”




結果30分くらい話していた。


俺のくだらない話にも、すっげぇ笑ってくれて。


でもやっぱり、無理してる感じがしてた。


朝日ちゃんとの電話を切った後、俺は迷い無しにあいつへ電話した。
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