~You Are My Sunshine~
▷ドキッと
塾の手続きをした後、コンビニの前で絡まれてる女の子がいることに気付いた。


遠くからでも分かったその女の子は、頑張って掴まれた腕を振りほどこうとしていた。


彼氏面して助けた朝日ちゃん。


その後、普通に帰ろうとした。


ちゃんと話がしたかった俺は言った。


「ハグ」


すると彼女はピタっと止まり、振り返った。


「ハグが…何?」


俺を見つめている悲しそうな瞳は、最後に会ったあの日のものと同じだった。


「友達だから、その、勘違いしないでほしいなって…」


そう言うと、彼女が不安げに聞いた。


「…本当に?」


「うん、あの子学校の友達で、ちゃんと彼氏もいるし!」


「ふふっ」


「えっ、何か面白いこと言った?」


「必死に弁明してるとこが、面白いなって(笑)」



この瞬間思った。


この子の笑顔って、俺をこんなに生き返らせてくれるんだ。


数日間足りなかったのは、この子の笑顔だって。



「必死じゃねーし…/////」


焦って否定した俺。だけど、顔は誰がどう見たって、真っ赤になってた。



「照れてる(笑)」


「…でもよかった。嫌われてなくて(笑)」


気付いたら出てた本音。


すると彼女は、満面の笑みを見せた。


それと同時に、俺の胸は波打った。





彼女も聞こえたんじゃないかってくらいに、


ドキッとした。
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