私のたった1人の騎士〜ハーフ吸血鬼と血の契約〜【更新停滞中】
「あー、そんな顔すんな。血ぃなんか吸わねぇから」


「っぇ?」


血を…吸わない?


「え、でも吸血鬼だよね?」


「半分な」


半分?


ってことは…ハーフ吸血鬼?


「人間の父と、吸血鬼の母から生まれたんだよ。父さんが人間のせいか、母さんは血を好まなかった」


〝父さん〟〝母さん〟


その呼び方や表情は本当に人間みたいで。


吸血鬼には全然見えない。


「だから俺は血を吸わねぇ。つぅか、あんなドロドロしたやつ飲めるわけねぇだろ」


ド、ドロドロ…っ。


「…あれ、お父さんとお母さんは今どこに?」


さっきの違和感はこれだよ!


広い家なのに、誰もいない。


紅茶だって紅稀くんがいれてくれたもん。


家政婦さんもいないんだ。


紅稀くんの話で謎が解けた!


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