私のたった1人の騎士〜ハーフ吸血鬼と血の契約〜【更新停滞中】
「やっぱりどこかで見たことあるんだよね〜」


ここにきてから…紅稀くんに会ってから気になっていたこと。


初めて会うはずなのに。


こんなにキレイな容姿なら記憶に残るはずなのに。


「ねぇ、あなたと私はどこかで会ったことがあるのかな?」


寝ている本人に問いかけたところで、返事はない。


当たり前のことなんだけどね。


「…ぁさん…」


「ん?」


今何か…涙?


閉じられた瞳から伝う一粒の雫。


もしかして…〝お母さん〟って言ったの?


この家に入った時に感じた違和感。


誰もいない、一人っきりの家。


そして紅稀くんの胸にいただろう〝孤独〟。


それは紅稀くんの心の闇なんだろう。


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