私のたった1人の騎士〜ハーフ吸血鬼と血の契約〜【更新停滞中】
同じ境遇だからこそ、気づけたんだ。


私も家では一人だったから。


だからこそ、違和感にも気づけた。


だけどね?


紅稀くんが理由はどうあれ、住めって言ってくれて、一緒にいてくれる。


それだけで私は孤独になることはないんだ。


私という存在を、私を見てくれる。


これだけで私は私になれる。


ぎゅっと紅稀くんを抱きしめる。


「大丈夫だよ。私がソバにいるから。もう一人じゃないよ」


安心したのか、涙はもう出ていない。


よかった。


これでもう紅稀くんは大丈夫。


なぜか私はそう思ったんだ。


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