私のたった1人の騎士〜ハーフ吸血鬼と血の契約〜【更新停滞中】
「…俺のこの外見のせいでお前がイジメられてると知ったからだ」


「なっ!」


先輩がイジメられてた?


紅稀くんの外見のせいで?


「俺は吸血鬼でも人間でもない。中途半端な存在だ。だから…」


中途半端な存在だから?


だから幸せだった日々を捨てたの?


そんなのっ…間違ってる!


「人間?吸血鬼?そんなの関係ない!」


「せづ?」


「…星月」


「だってそうじゃない!大切なのは中身の問題!外見なんて関係ないよ!」


例え中途半端な存在でも、こうやって紅稀くんを認めてくれる人はいる。


だからそんなこと言ったらダメ!


「そうだよ…。っ僕は兄さんだから探したんだよ!大切な兄さんだから…」


「…ごめん。俺が悪かった」


よかった…っ!


先輩の思いが通じたんだ!


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