私のたった1人の騎士〜ハーフ吸血鬼と血の契約〜【更新停滞中】
「ううんっ、僕もちゃんと気持ちを伝えとけばよかったんだよ」


「思ってるだけじゃダメなこともあるんです。ちゃんと口にしないと」


気づいてからでは遅いんだ。


その時に言わないと手遅れになってしまうから。


「そうだね。これからはちゃんと口にするよ」


先輩…嬉しそう。


いつもは作り笑いだったけど、ちゃんと心から笑えてる。


「俺も苦手だけど口にすることにする」


「うん!…あっ、そう言えば紅稀くんは先輩のお兄さんなんだよね?なんで1学年下の私のクラスに転校生してきたの?」


謎にしてた問題。


ここで聞かずにどこで聞く!


…なんちって。


「そうだよ。どうして1年に?」


「星月が吸血鬼に狙われてる」


「えっ?」


「ちょっ、紅稀くん?!」


言っちゃって大丈夫なの?


そんな思いを込めて紅稀くんを見つめていると、頭をポンと撫でられた。


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