私のたった1人の騎士〜ハーフ吸血鬼と血の契約〜【更新停滞中】
「…吸血鬼の本性なら先輩から聞いたよ」


「ならっ!!」


「でも放っておけない。だから…血の契約をしよ?」


血の契約。


その言葉を出しただけで、紅稀くんの顔色が変わる。


言ってないし、知らないと思った?


でも先輩が知ってたよ。


そして、それを教えてもらった。


「血の契約のこと…っ意味ちゃんとわかってんの…っ?」


「うん、私は大丈夫。だから吸って?」


ボタンを外し、襟元をめくって首元を見せる。


「やめろっ…。俺は絶対に血なんか…血の契約なんかしねぇっ」


嫌がる紅稀くんをギュッと抱きしめる。


震えるぐらい嫌なんだ。


でもね、私も引き下がれない。


こんな紅稀くんを見てしまっては…。


「血の契約なんて気にしないで。吸血鬼の前に1人の人なんだから。辛い時は助け合う!それが人ってものでしょう?」


吸血鬼だって同じ人なんだから。


ちょっと人種が違うだけ。


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