魔法使いの一日
「えっ!?」
突然聞こえてきた声。誰かがいるのかと思って周りを見ようとしたけど、体が石のように動かない。でも、なんだか直感だけど感じた。
この声は、頭の中に直接語りかけてきてるのだと。
「あんた…誰?」
『誰だっていいだろ? それより、この状況をなんとかしてぇんだろ?』
「……あんたなら、できるっていうの?」
『まぁな』
「…証拠は?」
『ねぇよそんなもん。強いて言えば、てめぇがオレを信用するかしねぇか、それが証拠だな』
なんだこいつ……、口調と声からして男だろうけど、姿がまったく分からない。正直、信用できるかどうかも定かではない……でも…
「……分かった、あんたを信じるよ。だからこの状況をなんとかして」
これはもう賭けだった。すると、そいつが笑い声を洩らした。
『素直でよろしい。正直、オレもてめぇに死なれてもらっちゃ困るんでな』
「は…? どういう意味?」
『そのままの意味さ、てめぇはまだ知る必要はねぇ』
なんだこのオレ様野朗は。着々と募っていく怒りに拳を握り締めたくなる。できないけど。
『じゃ、しばらく意識飛ぶけど気にすんなよ。戻ったら全部終わってからよ』
「え、なんで意識飛ばす必要が?」
『気にすんな。そんじゃー期待して待ってろよ』
「いや気にするにきまっ―――――!?」
その瞬間、そいつが言ったとおり私の意識は遠のいていった。なんて無茶苦茶なやつなんだ……という思いを抱きながら……―――――
.
突然聞こえてきた声。誰かがいるのかと思って周りを見ようとしたけど、体が石のように動かない。でも、なんだか直感だけど感じた。
この声は、頭の中に直接語りかけてきてるのだと。
「あんた…誰?」
『誰だっていいだろ? それより、この状況をなんとかしてぇんだろ?』
「……あんたなら、できるっていうの?」
『まぁな』
「…証拠は?」
『ねぇよそんなもん。強いて言えば、てめぇがオレを信用するかしねぇか、それが証拠だな』
なんだこいつ……、口調と声からして男だろうけど、姿がまったく分からない。正直、信用できるかどうかも定かではない……でも…
「……分かった、あんたを信じるよ。だからこの状況をなんとかして」
これはもう賭けだった。すると、そいつが笑い声を洩らした。
『素直でよろしい。正直、オレもてめぇに死なれてもらっちゃ困るんでな』
「は…? どういう意味?」
『そのままの意味さ、てめぇはまだ知る必要はねぇ』
なんだこのオレ様野朗は。着々と募っていく怒りに拳を握り締めたくなる。できないけど。
『じゃ、しばらく意識飛ぶけど気にすんなよ。戻ったら全部終わってからよ』
「え、なんで意識飛ばす必要が?」
『気にすんな。そんじゃー期待して待ってろよ』
「いや気にするにきまっ―――――!?」
その瞬間、そいつが言ったとおり私の意識は遠のいていった。なんて無茶苦茶なやつなんだ……という思いを抱きながら……―――――
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