魔法使いの一日


何故食物絡みかと言うと、私が少年を見るたびに(朝、顔を合わせることを除いて)煎餅か、おでんを食べているからだ。


てか、少年の印象と言ったらやっぱり煎餅やおでんだと私は思う。


「いやいやちょっと待て!! 何だその印象!! もっとましな印象があるだろ!!」

「んじゃーへっぽこ手品師。それかおでん13。または煎餅13」

「全然ましじゃねぇし!! てか何だよ13って!! お前、一応俺の名前を考えてくれてるんだよな!!? ちゃんと考える気あるのか!!?」

「……………あるよ」


私は少年からわざとらしく目をそらす。


「何だよその間は!!? あーもー!! こんな訳の分かんねぇ名前を付けられるならまだ少年って呼ばれていたほうがマシじゃボケー!!!」


嗚呼、ついに少年が暴れ始めた。とりあえず止めないと……。


「こらこら。人から貰った名前に文句を付けるな。もう少し有り難みを持て、おでん13」

「誰がおでん13だ!! 持てねぇよ!! こんな名前に有り難みなんてこれっぽっちも持てねぇよ!! てかそれ以前に、おでん13ってコードネームみてぇじゃねぇか!!!!!」


そう叫ぶと、少年はまた暴れ始めた。そうだよ少年。それ、コードネームだもん。







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