魔法使いの一日

「えーっと……藍入(あおい)ソラです。どうぞよろしく」


そんなどこか気の抜けた挨拶をしたのは、紛れもなく、


「ソラ―――――っ!!!!?」


私は席から立ち上がり、クラス全体には余裕に響き渡るであろう大声をあげ、ソラをビシリッと指差した。


そんな私の行動に、クラスの皆が一斉にこっちを見る。だがそんなの気にしてられない。


「ああ、そーいえば藍入は藤代の親戚だったな」


そんな親戚いませんというか先生そんな事はもっと早く言ってください言われても困りますけど。


あくまで心の中で噛まずに一気にまくし立てる。だって今は口に出して喋っている時間すら惜しいのだから。






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