魔法使いの一日
私はズカズカとソラの前まで歩いていき、腕を掴む。


「ソラ君、ちょ~~っと来てもらおうか~~~」


ニッコリと笑いかけると、何やら異変を感じたのか引きつった笑みを浮かべたソラは「いや…その……」と秘かに抵抗をみせる。そんなの完全無視し、私は腕を更に強く掴み教室の外へと連れ出す。


そんな私達を見た先生は、「あーあ、早速かよ」と、どーでもいい様な声色で呟いた。












連れてきた所は資料室。今の時間は誰もいないし、そもそも資料室になど人は集まらないので、どちらにしても好都合だった。


「で? どーいうつもりかちゃんと説明してもらいましょうか?」


ギロリと睨み付けると、ソラは冷や汗をかき視線を彷徨わせる。


「いや、ほら…俺も学校って所に興味があってさ…」

「あんたが? 今まで学校ってものにまったく興味がなかったあんたが? へ~~~学校に興味をねぇ~~~~………正直な事言わないとどうなるか分かってんでしょうね」







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