魔法使いの一日
その頃ソラは―――……




「何なんだ、あいつ……」


突然態度がコロッと変わった亜梨珠に首を傾げる。あいつはいつもそうだ、何だかんだ言っても最終的には承諾する。別にいいけど、よく分からん。女って皆あんなもんなのか? それとも亜梨珠だけか?


「随分甘いな~亜梨珠は」

「っうお!? アル!!?」


突如背後から現れたのはアルだった。てかどっから出てきたお前!! その心臓に悪い神出鬼没な所は相変わらずだな!!


「まあ、たぶんお前にだけだろーけど?」

「は? なんの話だ?」

「いや、こっちの話」


そう言いながらも顔がニヤついてんのは気のせいか?


「てか、なんでお前も言わないんだ?」

「……お前、いつから聞いてたんだ?」

「最初から」


そんなアルにあからさまにため息を吐いて見せた。あの一軒以来、アルの性格が180度変わったような気がする。といっても、これが本来のアルなのだが……。






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