【短編】好きの重さ
「あつ~!」



木島は泣いていた



「木島?」



そして思わず泣いている木島を抱きしめた



「やっと気持ち伝わったんだ…私、離れてからもあつのこと一時も忘れなかったんだよ?」



可愛いこと言いやがって



「俺も、木島のこと考えなかった日はないよ」



「あつ、香珠沙って呼んで?」



「香珠沙…」



「あつ…キスして?」




放課後の静かな教室でキスをした



「へへ、あつのキスは甘いや」





好きって言葉に、



嘘なんて一つもない






好きの重さは計れない



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