後出しジャンケン
颯斗は眠っている

だから、筋肉はどんどん衰えていく

私はその代わりにマッサージをしている

少しでも役に立てるならそれでいい

ガラガラ

「あら、真由ちゃん いつもありがとね〜」

「颯斗ママ!お仕事大丈夫なの?」

「うん。やっと落ち着いた〜」

颯斗ママは颯斗の入院費がかかるから今までのように仕事を続けなければならなかった

だけど、仕事の合間にこうやって病院を訪れている

「真由ちゃんがいてくれて本当助かるわ〜」

「ううん。好きで来ているからいいよ」

本当のこと。

颯斗のそばにいたいから来ている

ただ、最近ふと考える

このままずっと目を覚まさないんじゃないかって
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