甘いペットは男と化す
 
「だけどそれに気づかないふりをしたのは、きっとあたし自身がケイに触れたかったから。
 たとえケイがあたしのことを覚えていなくても……
 もう一度あなたに触れられたかったから」


触れて……
思い出してもらいたかった。

あの時は結局、最低なことをされそうになって
あたしが発した言葉に、ケイは家を出て行ってしまったけど。


「……ならあの時、無理やりにでも抱いていればよかった」

「もうっ……」


ケイは笑って、頬を捕えているあたしの手を取った。



「誰にも触れさせたくない。

 アカリは俺だけのものでいて」



しっかりと手を握られ
体の両端で押さえられてしまった体は
恥ずかしくも淫らな姿のままケイに開いていて……


「や、だ……離してよっ……」

「無理。俺の印、いっぱい刻んどかないといけないから」

「ぁっ……」


ケイの唇が、あたしの体のいたるところに赤い印を残していった。
 
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