甘いペットは男と化す
無理やりもっていかれたこの行為は
あたし自身は嫌とは感じていないけど、
なぜだかケイが、話をそらすためにわざと強引にされている気がした。
自分の心の中にいる、相内先生の存在が大きくならないように……。
「アカリ……」
何度もあたしの名前を呼び、そこにいるのを確認するように頬を撫でる。
「大丈夫。ここにいるよ」
「……」
それをなだめるように、あたしもケイの頬に手を伸ばし、にこりと微笑んだ。
「ずっとこうしてたい。アカリと繋がってたい」
「そうだね……」
休憩するように、繋がったままケイはあたしの上になだれこんできて
ぎゅっと抱き着いて耳元で囁く。
なんだか大きな子どもが、甘えてきたような気がして、愛しくてたまらなくなった。
不安になっているのは、もしかしたらあたしのほうかもしれない。
本当は、ケイは相内先生を忘れていないんじゃないかと……。
だってあたしの推測が正しければ、この部屋は……
「……でも、動きたくなるね」
「え?あっ……ゃっ……」
急に動き出した下半身。
途端に、ふけっていたあたしの思考回路が停止した。