甘いペットは男と化す
 
こういうのを、流されているというのだろうか……。


いまだにあたしの気持ちは曖昧で
ただ目の前のキスを受け入れている。


だけど一つ言えることは


このキスを、拒みたいという気持ちがどこにもないということ。


胸がドキドキと高鳴る。

心が急激に満たされていく。


別れたばかりで
まだ、二股という怒りも恐怖も吹っ切れていない事実が
彼に惹かれる想いを引き留める。



謎に包まれた彼に
甘くて優しいそのキスに


ただただあたしは、翻弄された。
 
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