婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
「いや とりあえず意識があるか呼びかけろって言われて呼んだら、なつ おれの名前言ったんだよ。」
「私 全然覚えてない…。」
「うん 無意識なんだろうな…。そしたら そのまま 水分とって寝かせろって言われて電話切られちゃてさ…そこから大変たったんだよ」
「大変だったの…?」
私は一体どんな感じだったのかと不安になる。
「だってさ 水分とれっていっても寝てる人間にどうやって取らせるんだって感じでさ…。結局 口移しで飲ませたらうまくいって、ずっとなつにキスしてた…。」
「えっ? そんなことしてたの?」
「あと 汗もけっこうかいてたから、いっぱい着替えさせたかな…。」
そう言われて、パジャマを着ている自分に気がついた。
「えっ? まさか下着も…?」
「そうだけど…。」
「もう 信じられない! エッチ…。」
私は、圭司に枕を投げつけた。
「あのな…。いくら 俺だって病人相手に欲情しないから…。それに、なつの体はもう全部知ってるんだし、今更恥ずかしがることもないだろ…?」
「そういう問題じゃない…。」
膨れる私に圭司が悪戯っぽく笑った。
「はいはい ごめん ごめん。今度はちゃんと意識がある時に着せ替えごっこやろうな…。」