婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

マンションに着いてタクシーを降りると、圭司がエントランスの前にすわっていた。

「なつ!」

私は、圭司の胸に抱きしめられた。

「こんな遅くまでどこ行ってたんだよ…。連絡もよこさないで心配するだろ…!」

「ごめんなさい。ブライダルフェアの打ち上げで…。」

「それならそうとメールくらいくれれば、迎えにだって行けたのに…。」

「でも 圭司 明日は大事な新作発表会だって言ってたから…。」

「そうだけど、こんなとこでずっと待たされるより、よっぽど…」

圭司は途中で話すのをやめた。

「圭司?」

「とりあえず 家に入ろう。」

そう言うと、圭司は私の手をとり歩き出した。

家の中に入ると、圭司はそのまま私を連れて寝室へと向かった。
そして 私をベッドへと乱暴に押し倒した。

「圭司…?」

「お前 今までどこにいたんだよ…。シャワー浴びれるようなとこ誰と行ってたの?」

圭司の低い声に、思わず身をすくめた。

「違うの… 私 松井くんの服 汚しちゃて、しかたなくホテルにいったけど何もなかったから…。」

「何もないなら、どうして首にキスマークがあるんだよ! まさか 体にもつけられてないよな?」

そう言って圭司は、確かめるように私の服をぬがしていく…。露わになった私の胸には松井くんのつけたキスマークがついていた。
圭司ははーとため息をついた。

「なつ ちゃんと答えろ…。これは無理やりやられたのか? それとも 合意の上か…?」
< 107 / 166 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop