婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「どういうこと? 松井くん…?」

私は、戸惑いながら松井くんの腕を揺さぶった。
松井くんは、顔を上げて話し出した。

「俺さ ガーデンウエディングの時、わざとお前にキスして旦那のこと試しただろ?」

「うん…。」

「あの時のお前の旦那の目がさ、凄かったんだよ。俺 マジて目で殺されさるかと思ったくらい…。それで、俺は確信したんた。ちゃんとなつのこと本気なんだって…。だからさ お前の旦那に呼び出された時、ボコボコに殴られる覚悟て行ったよ。それ見て、お前が安心すればいいと思った…。」

「どうして 言ってくれなかったの…?」

「だって あの時さ、お前の旦那、俺がいくら挑発しても全然 乗ってこなかっただろ…? 信じてるとか言って、やせ我慢してるお前の旦那に腹が立ったんだよ。俺も意地になっちゃって、それならなつのこと、本気で奪ってやろうかっていう気になっちゃって…。」

申し訳なさそうに松井くんが言った。

「結局 お前には振られたけどさ…。あの日 お前にキスマークつけちゃっただろ? あれ見たらささすがにお前の旦那も黙ってないだろうなと思ったよ…。そしたら 俺が無理やり迫ったことを白状して殴られさえすれば、お前たちも元に戻れると思ってたんだ…。」

「松井くん…。」
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