婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「あー 俺も思ってた。あいつさ なっちゃんのこと好きなのバレバレだったもんな…。なっちゃんもさ あいつといると楽しそうだったし
案外脈ありなのかなって…。てっきり それで別れたのかと思ってたし…。」

田辺くんにまで言われドキッとする。
私と松井くんは、周りからはそんな風にみられていたのかと驚いた…。
いつだったか 圭司も言っていた気がする。
端からみたら、いちゃついてるようにしか見えないって…。

「そんなことないよ。別れたのは松井くん関係ないから…。」

私は、慌てて否定する…。

「ふーん じゃあ あいつの片思いだったのか~ 俺さ あいつが女にマジで惚れるの初めて見たよ。あんなに女に興味なかった奴がよく あそこまで変われるものかと思ったよ。」

「ほんと…。分かってなかったのなつだけだもんね~。」

葵がいたずらっぽく笑った。

「もー その話はもういいから~。」

葵にからかわれ、泣きそうな声で言った。

「はいはい。この辺にしといてあげる…。あれ…? 今 携帯鳴ってない?」

葵に言われて耳をすませば、微かに携帯のバイブ音が聞こえてきた。
あっ 私のバックの中からだ!
急いで携帯を取り出したけれど、途中で切れてしまった。

着信を見ると、そこには圭司の後輩ホストだった拓哉さんの名前があった。



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