婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
私は、圭司が気にしないようにと明るく話したつもりだったけれど、圭司はそんな私を切なそうな目で見つめた。
「なつ ごめんな…。俺がちゃんと話しておくべきたったよな…。」
圭司に謝られて余計悲しくなる…。
「もうその話はいいよ。私 もう 気にしてないし…」
「なつ…誤解してるみたいだけど… 俺がなつを好きになったのは芹香に似てるからじゃないよ…。」
「えっ…?」
「確かに、なつを初めて見たときは芹香にそっくりだと思ったよ。あの頃の俺は、芹香を忘れられなかったから、なつのこと気になって目で追うようになってた。でも すぐに、気づいたよ。芹香となつは全然似てないって…。」
「似てない…?」
私は圭司の言葉に首を傾げた。
「うん…。二人は面白いくらい似てなかったよ…。なんだろうな 強くて凛としてる芹香と違って、なつはさ いつも一生懸命なんだけど不器用だし、危なっかしくってさ…そのうえ世間知らずだし…悪い男にでも騙されちゃいそうな感じで、見ててほっとけなかったよ。」
「それって なんか 私 さらっとダメ出しされてない…?」
圭司がクスッと笑った。
「俺にとっては、なつがめちゃくちゃ可愛いかったってことだよ…。俺 なつみたいなタイプに弱いんだよ…実は。」
「うん…。」
圭司の言葉に顔がぽーと赤くなっていく。