婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「えっと…それはね… あの日、松井くんの服を汚しちゃって一緒にホテルに行った時に…」
 
「行った時に…?」

「私もシャワー浴びて、その後タオルをまいてドアを開けたら、いきなり 松井くんに抱きしめられて…告白されて…ちょっと襲われかけたときに…つけられたみたい…。あっ でも泣いたらすぐに止めてくれたから…」

私は、恐る恐る圭司の顔を見た。
この顔は…怒ってる?
いや 呆れてる?

不安げに見つめていると、圭司は大きなため息をついた…。

「なるほどね…。まあ 予想どおりといえばそうなんだけど… 俺 あいつのこと一発ぐらい殴る権利あるよな…? 」

「あのね 圭司 松井くんにはちゃんと謝ってもらったし、もう大阪に行っちゃたから…。それに 圭司との仲もうまくいくように結構 影で応援してくれてたんだよ…。」

「はあ…? どこがだよ… あいつ 初めから俺に敵意むき出しだったけど…? なつとのキスの時だって、あいつ俺の顔見ながらしたんだからな! だいだい なつもさ なんでそんな状況でシャワーなんて浴びるんだよ…! 無防備にも程があるだろ…! これじゃ 俺 心配でなつのこと外にも出せないじゃん…。って 何 嬉しそうな顔してんの?」

いけないと思いつつ、私は圭司のヤキモチが嬉しすぎて、思わず顔が緩んでしまった。

「だって… 圭司がそんなにヤキモチやくから… なんか 愛されてるなって…。」
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