婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
芹香との別れ~圭司side~
ようやくなつと式を挙げることができた。
白いウエディングドレスのなつは、想像以上に綺麗だった…。
教会からの帰り道。
俺は助手席で眠るなつの寝顔を見つめた。
『芹香さんの見送りに行かなくていいの?』
今朝、電話で芹香のロシア行きを知ったなつは俺に芹香の見送りに行けと言ってきた。
俺の芹香への想いは本物だったと必死で芹香に話していたなつ…。
何度も騙された相手に、どうしてそんなことが出来るのかと正直驚いた。
そんなことをして、芹香の気持ちが再び俺に向かうかもしれないとは考えないのだろうか…。
そう なつは昔からこうだ…。
損得を一切考えず、相手のことを許してしまう。お人好しというか、なんというか…。
俺がついてなかったら、きっと怪しい壺でも買わされてしまうだろう…。
でも 俺はなつのそんな不器用さが可愛くて仕方がないのだけど…。