婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
甘い時間
「なつ 着いたよ…。」
圭司の声に私はゆっくりと目を開いた。
「あっ ごめんね。私 いつの間にか寝ちゃってたみたい…。」
「うん いつもの事じゃん…。」
圭司は笑いながら言った。
「はは 確かに…。」
私はそう言って、シートベルトに手をかけた。
「なつ…。」
圭司が色気を帯びた声で私を呼んだ。
顔を上げると、圭司は私の頬にそっと手を触れた。その手の感触にゾクッと体が震えた。
「圭司…。」
そう呟いた私の口を、圭司は被いかぶさるようにして唇で塞いだ。
それは、いつもの軽いキスじゃなくて、奥まで絡みつくよなキス…。気持ちがよくてこのまま流されてしまいそうになる。
「圭司 人が来ちゃうよ…。」
私は圭司の胸を押しながら言った。
「そうなんたけど。なんか 無性になつのこと抱きたくなって…止まらない。俺 今日やばいかも…。」
「えっ…とにかく 車から降りようよ。ね?」
車から降りると、すぐに圭司は私の腰に手を回してぴったりとくっついてきた。
エントラスを抜けてエレベーターへと乗りこむと、圭司は私の頭を片手で押さえながら再び唇を塞いできた。
「ん… あっ…」
思わず声が漏れてしまうような濃厚なキスに
最上階につく頃には、私の息はすっかり上がっていた。
さすがにここまでされると、私まで変な気分になってしまう。
ようやく家の玄関までたどり着くと、私達はそのままベッドへとなだれ込んだ。