婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「同期だから、ため口でいいよ。葵って呼んで…。私はなつって呼んでもいい?」

「うん もちろん。」

私は、笑顔て答えた。

「ねぇ そちらのお二人も一緒にどう?」

そう言って、葵は突然、隣にいたさっきの彼とその友達に向かって声をかけた。
一瞬、彼の顔が引きつった気がしたけれど、友達の方が嬉しそうに返事した。

「えっ! 俺たち…? もちろんいいよ…。なっ
健人…?」

「別にいいけど…。」

こうして 私はこの無愛想な彼と一緒にお昼をとるはめになってしまった。

私たちは会場を出て、隣接しているレストラン街の中のイタリアンのお店に入った。

「俺 田辺陽太。こいつは松井健人…。こいつちょっと女嫌いで無愛想だけど根はいい奴だから…。」

そう言って、あまり喋らない彼の代わりに友達の方が紹介してくれた。

「ねぇ 二人は知り合いなの?」

葵が田辺くんに質問した。

「うん 大学一緒でさ。同じサッカー部だったんだ…。」

「あー なんかそんな感じする…。」

すっかり葵と田辺くんは打ち解けて、会話が弾んでいた。

松井くんは、マイペースにパスタを黙々と食べていた。

「ねぇ なつは宴会部のブライダル室の方だっけ?」

「あっ うん。 葵は違うの…?」



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