婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「どれどれ 見せて~。」

そう言って、田辺くんが葵から携帯を取った。

「はー イケメンじゃん!! これ 絶対 モテるだろ…。なあ 健人も見てみろよ…。」

田辺くんは、隣にいる松井君に携帯を見せた。

「俺はいいよ…。朝っぱらからいちゃついてる奴らの写真なんて見たくないし…。浮かれた気持ちで仕事くる奴、俺大嫌いなんだよね…。じゃ 俺 先いくわ…。」

冷めた顔でそう言うと、松井君は店から出て行ってしまった…。

「何あれ…。なつ 気にすることないからね…。なつは全然悪くないから…。」

「そうそう あいつ 女の子にちょっと偏見あるんだよ…。学生の頃から、結構チャラい女にあの手この手で言い寄られてさ、あいつ サッカー一筋だったから、相当うんざりだったみたいで…。女の子にはいつも あんな感じ…。」

落ち込む私に二人が必死にフォローしてくれた。
私は、ため息をつきながら最後のパスタを口い入れた…。




◇◇◇

「ふーん なつは気にすることないんじゃない…!? 別に、浮かれた気持ちで行ってる訳じゃないんだし…。」

ベッドの上で、今日の一部始終を語っていた私に圭司が言った。

「でも… あからさまにあんな態度取られるとやりにくい…。研修中だって ボールペン落としたら睨んでくるし…。」
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