婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
「この教会が載ってるページ、あれだけ開き放しで置いてあれば俺だって気づくよ。最初はウエディングプランナーの勉強で見てるのかなって思ってたんだけど…。」
「そっかぁ…。」
やっぱり 圭司には何でもお見通しのようだった。
実は、私にはウエディングプランナーになりたいという夢がある。
それは、私自信の結婚式への憧れがきっかけだったけれど…。
結婚雑誌に載っていたブライダルプランナーたちの記事を読むうちに、私もこの仕事をやってみたいという強い思いが生まれた。
その後、すぐにホテルの面接に受かり、来年の春からブライダル部門で働けることとなった。
最近は、ブライダルプランナー資格の勉強の為に、結婚雑誌もチェックしていたがこの教会の写真を見ては、圭司の隣で微笑えむドレス姿の自分を想像していたのだ。
圭司とふたりで祭壇の前に立った。
目の前にはガラス越しに青い海が広がって、差し込む光が真っ白な大理石を照らしていた。
高い天井まであるパイプオルガンが、チャペルウエディング独特の厳かな雰囲気を醸し出していた。
「うわ~ 写真では見ていたけど実物はもっと素敵だね…。」
私は、うっとりしながらため息をついた。