婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
「ごめんね…。私 ダメな奥さんだよね…。自分の事ばかりで圭司がそんなに大変だってこと分かってなかった…。」
謝る私に、圭司が優しく笑う。
「なつ そんなこと気にするなっていつも言ってるだろ。それに…。」
そう言って、圭司は私を抱きかかえたまま、ベッドに横になった。
「いつも 帰ってきて こうやってなつのこと抱きしめながら寝てるんだよ。俺 今はこれだけで十分充電できてるから…。」
「うん…。」
圭司の言葉で、さっきまでの不安が嘘のように消えていく…。
こうやって圭司の胸の中にいると、私は私でいられる…。
ありがとう…。
こんなダメな私を必要としてくれて…。
「明日 どこのホテルだったっけ…?」
圭司が目を閉じたまま聞いてきた。
「サンバサダーホテルだよ…。あそこのホテル今、すごく人気があるから…。」
「ふーん そうか…。」
「なんか 松井くんに名前で呼ぶ練習させられちゃった…。健人って自然に呼べるかな…。」
「なつ あのさ…。」
「うん…?」
「松井くんは、たぶん なつに気があるよ。」
思いもしない言葉に、私は思わず圭司の顔を
見た…。