婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
圭司は、相変わらず目を閉じたままだった…。
「そんなことあるわけないよ…。だいだい 私結婚してるんだし…。」
「結婚してたって関係ないよ…。ダメだって分かっていても好きになる時は好きになるんだから。人の気持ちなんて…そんなもんだろ…?」
「圭司…。」
それは、一体誰のことを言っているんだろう?
もしかして、芹香さんのこと…?
それとも 圭司自身のこと…?
私は何も言い返せず、ただ黙って圭司の寝顔を見つめていた。
よっぽど疲れていたのか、すぐに圭司の寝息きが聞こえてきた…。
やっぱり 見えない…。
圭司の気持ちが、私には見えないよ…。