婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
今日ぐらい 美味しい料理を食べさせてあげないとね…。
買い物袋を両手に持ちながら、マンションへと小走りで向かう。
早くご飯の準備を終わらせて、明日の最終確認もしないと…。
私は家につくと、真っ暗なリビングに電気をつけて、ソファーに少しだけ横になった。
なんだか体全体が重く感じて動きたくない。
でも このままこうしていたら目を閉じてしまいそう…。
私は、ソファーから立ち上がってキッチンへと歩いた。
あれ…? おかしい…。
一歩踏み出す度に、視界がグラグラと揺れる。
なんだろう…これ。
だんだんと目の前が暗くなってきて、そのまま意識を失ってしまった。
◇◇◇
気がつくと、私は寝室のベッドに寝かされていた。頭には水枕と冷却シートが貼られてあった…。
私、買い物から帰ってどうしたっけ…?
部屋のカーテの隙間からは、光が差し込んでいる。
私は、ベッドサイドにあるデジタル時計に視線を移した。
「えっ!! 嘘…。」
時計の数字は9時 30分となっていた。
11時から式が始まってしまう!
慌ててベッドから降りるが、クラッときてうずくまってしまった。