婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「だてになつのこと、毎晩抱きしめて寝てないから…。そんなに、仕事大変なのか? それとも何かあった…?」

圭司が心配そうに私を見た。

「あ 仕事がちょっと大変で…。 明日のガーデンウエディングのことで頭が一杯だったからかな…。私の企画だしね…。」

これは、確かに本当のこと。
でも 食べられなくなって眠れなくなったのは圭司と芹香さんのせいだけど…。

「そうか…。明日 無事に終わるといいな。俺明日休日出勤するけど、途中抜けられるから見に行くよ。なつが頑張った企画見てみたいし…。」

「えっ… いいよ 無理しなくて…。圭司だって新作発表会の準備で大変なんでしょ…?」

「あー でも明日くらいなんとかなるから。 いつも ごめんな… この仕事が終われば早く帰れるようになるし、ちゃんと休みもとれるから…。もう少しだけ我慢して。」

圭司の言葉に複雑な気持ちになる。
こんなに私のことを想ってくれるのかと錯覚してしまいそうになるけれど、私は圭司にとって私ではない…。
こんな卑屈な気持ちをこれからも抱き続けなければいけないのかと切なくなる…。

私は、ふと ステレオから流れてくる曲に耳を傾けた。
これCDだよね…?
こんなの持ってたっけ…?
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