婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「なつ! 何やってんだよ…。まだ 寝てなきゃダメだろ!」

部屋に入ってきた圭司は、私を抱き上げてベッドへと戻した。

「圭司…。どうして 起こしてくれなかったの? 早く用意しないと間に合わない…。」

「なつ…。そんな体で行かれる訳ないだろ…!
昨日は40度近く熱出てたんだぞ…。今朝だって
まだ 熱も高いし…。残念だけど今日はキャンセルしよう…。」

「でも 皆にも迷惑かけちゃうし私は大丈夫だから…。」

そう言って起き上がろうとする私を圭司は抱きしめた。

「頼むから俺の言うこと聞いて…。もう なつのお父さんやお友達たちにも事情話して謝ってあるから…。今日は諦めて、今度にしよう…」

私は、圭司の胸で泣きながら頷いた。

「ごめんね…。せっかくの式だったのに…。」

「俺はいいんだよ…。なつこそ あんなに頑張ってたのにな…。」

そう言って圭司は私の髪を撫でた。

「昨日はさ なんか嫌な予感がして早く帰ってきたんだよ。そしたら、なつが倒れててさ 俺気が動転して救急車にかけちゃたんだよね。」

圭司が照れくさそうに笑った。

「えっ それでどうなったの…?」



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