365日の恋
こういう時、心配してくれる『友達』がいてほんとに良かったと思う。

でも、それとこれとは別。

「隼都センパイ!バスケ部って見学オッケーですよね?」

「え、うん。もちろん」

「じゃあ、私、光琉がバスケしてるとこ見学してます」

かばんを肩にかけて、飛ぶように一歩を踏み出す。

「一回、見てみたかったんですよね。バスケ部の練習」

そう言って、私は一人先に体育館へと足を進めた。
光琉と隼都センパイは、すぐに走って追いついてきた。
隼都センパイは、私の一歩前位のところで歩き出した。
光琉はというと、私の隣。
光琉は、今まで私の前を歩いたことがない。
< 12 / 24 >

この作品をシェア

pagetop