誘惑したい上司の条件〜真島果穂になりたくて〜
「残って仕事してたなんて、やっぱり果穂は果穂だな」
「意味がわかんないですよー」
「安心したって意味だよ」
「心配することなんて何もないですよ」
「…そうか?」
突然、課長の眉間に皺が寄ったのが見えた。
意外と…不安症なのかしら?
「そうですよ!」
思いきり笑ってみせると、課長は安心したようにまた笑う。
やっぱり、課長が側にいるのといないのとでは違う。
世界の明るさから何から全てが違う。
1番違うのは…
体の中の温かさだ。